中学入試の理科、特に**地学分野(天体・気象・地層・地震)**は、
「イメージがつかみにくい…」
「覚えることが多い…」
と感じやすい分野です。
しかし、本当に必要なのは 暗記ではなく “現象のイメージ化”。
なぜ天体がそう見えるのか?
なぜ気温が変化するのか?
なぜ初期微動継続時間から距離がわかるのか?
この記事では理系講師歴10年以上の筆者が、
地学の頻出良問10題を図解イメージつきで解説します。
すべて入試過去問・模試の傾向をもとに再構成しています。
【第1章】天体の基本 〜月・金星・星の動き〜
🧩問題1:月の満ち欠け(基礎)
地球から見た月が半月(上弦の月)になるのは、
太陽・地球・月がどのような位置関係のときでしょうか?
✅解答・解説
上弦の月は、
太陽 → 地球 → 月 の方向を上から見たとき、月が地球から見て右側半分が光る位置
にあります。
図解のポイント:
- 太陽光は常に「月の右側」を照らしている
- 地球から見て、明るい面の向きで形が決まる
- 上弦の順番は「新月 → 上弦 → 満月 → 下弦」
🧠イメージのコツ
地球儀と懐中電灯で、月のボールを照らす実験をすると定着が速いです。
🧩問題2:金星の見え方(明けの明星・宵の明星)
金星はどの位置にあるときに「明けの明星」として東の空に見えるでしょうか?
✅解答・解説
金星は地球より内側の軌道を回っているため、
太陽から大きく離れた方向には見えません。
明けの明星=太陽が昇る前、地球から見て太陽の東側に位置するとき。
宵の明星=太陽が沈んだ後、太陽の西側。
望遠鏡で見たときの形(満ち欠け)も変化します。
🧭考え方
- 「内惑星は太陽の近く」
- 見えるのは「太陽が沈んだ/昇る前後の時間帯」
- 作図で太陽・地球・金星の位置を確認すると理解が早い
🧩問題3:星の1日の動き(日周運動)
北極星の高度が35°の地点では、星はどのように動くでしょうか?
✅解答・解説
北半球では、
星は東から昇り、西へ沈むように動く(=地球の自転)。
北極星はほぼ真北の空に固定され、
高度(地平線との角度)は“観測地の緯度”と同じになる。
→ この地点の緯度は35°とわかる。
🌟ポイント
- 「地球が回って見かけの動きが起きる」
- 北極星の高度=緯度(超頻出)
【第2章】気象の基本 〜前線・気圧・湿度〜
🧩問題4:温帯低気圧と前線の進み方
温帯低気圧の中心に向かって、寒冷前線・温暖前線があります。
寒冷前線が通過した後、気温と風向きはどう変化するでしょうか?
✅解答・解説
寒冷前線通過後は、
- 気温:低くなる(冷たい空気が入る)
- 風向:南寄り→北寄りに変化
- 雲:積乱雲が発生し、急な強い雨
温暖前線は逆で、
- ゆるやかな雨
- 気温は上昇
- 乱層雲が特徴
🧠イメージ
前線の断面図を描く!
- 寒冷前線=冷たい空気が暖かい空気を押し上げる
- 温暖前線=暖かい空気がゆっくりと冷たい空気に乗る
🧩問題5:湿度の計算(基礎)
室温20℃、そのときの飽和水蒸気量は17g/m³。
部屋の空気中の水蒸気量が8.5g/m³のとき、湿度は何%?
✅解答・解説
湿度=(実際の水蒸気量 ÷ 飽和水蒸気量)×100
8.5 ÷ 17 × 100 = 50%
⚙️考え方
- 飽和水蒸気量は温度で決まる
- グラフを正確に読むことが超重要
🧩問題6:露点の読み取り
気温25℃、水蒸気量が15g/m³の空気があります。
露点は何℃?
✅解答・解説
飽和水蒸気量の表より:
- 気温25℃の飽和水蒸気量=23g
- 気温20℃の飽和水蒸気量=17g
- 気温15℃の飽和水蒸気量=13g
実際の水蒸気量は15g → これを飽和する温度は約17〜18℃
よって露点は 約18℃。
🧠ポイント
「露点=その水蒸気量をギリギリ保てる温度」
【第3章】地層と岩石 〜重なり・化石・火成岩〜
🧩問題7:地層の重なりと年代順
下からA層・B層・C層と重なっている地層があります。
ただしB層とC層の境界に“不整合”があります。
一番古い地層はどれ?
✅解答・解説
不整合=地層が削られて、時間が飛んでいる証拠。
古い順:
A層(最古) → B層 → 不整合 → C層(新しい)
不整合の部分で時間が抜けているので、
C層が突然「若返る」ことになる。
🧠コツ
- 下ほど古い(基本)
- ただし“不整合”があると順番が飛ぶので図を描く!
🧩問題8:火成岩の分類
次の岩石が深成岩か火山岩か分類しなさい。
(1) 花こう岩
(2) 玄武岩
(3) 安山岩
✅解答・解説
- 深成岩(ゆっくり冷える→結晶が大きい)
→ 花こう岩 - 火山岩(急に冷える→細かい粒)
→ 玄武岩・安山岩
🔍特徴
- 深成岩:等粒状(大粒)
- 火山岩:斑状 (斑晶+石基)
【第4章】地震と火山 〜震源距離・火山の種類〜
🧩問題9:初期微動継続時間と震源距離
P波の速さは6km/s、S波は3.5km/s。
初期微動継続時間が20秒の地点の震源距離は?
✅解答・解説
震源距離=速さの差 × 初期微動継続時間
(6 − 3.5)km/s × 20s
= 2.5 × 20
= 50km
🔑覚える式
震源距離 =(P波−S波の速度差)× 初期微動継続時間
🧩問題10:火山の形とマグマ
粘り気が強いマグマをもつ火山は、どのような形になりやすい?
✅解答・解説
粘り気が強い → あまり流れない
→ 山の形は**こんもりドーム状(成層火山)**になる。
逆に
粘り気が弱い → よく流れる → 盾状火山。
🔥ポイント
- 粘り気はシリカ量で変わる
- 粘り気強 → 爆発的
- 粘り気弱 → 穏やか
🎯まとめ:地学は“宇宙と地球の動きを図で考える”と一気に得意になる!
- 天体は「真上から」「真横から」など視点を変えて作図する
- 気象は断面図を描いて前線の構造を理解する
- 地層は「重なり+不整合」を図で整理する
- 地震は比の計算(速さ・時間・距離)が得点源
図で理解 → 用語が頭に入りやすい
現象をイメージ化 → 応用問題にも強い
イメージが非常に大切なので反復して図を覚え解けるようになっていきましょう!!